フランスのパリで、偶数ナンバーの車だけが通行禁止となる
2014/10/16 SNS拡散レベル 3 451 views
3月14日の月曜日、フランスのパリでは奇妙な事が起こっていた。
いつもより格段に車の交通量が少なく、渋滞の長さもいつもの半分以下だ。
かといって、交通規制が行われているわけでもなく、何かの祝日でもないし平日なので、人々は普段通り仕事もある。
一体何が起こったのか-大気汚染対策による、車への規制が行われていたのだ。
奇数ナンバーの走行が禁止
なんとこの日は、首都であるパリとその周辺を、奇数ナンバーの車が走ることが禁止されていたのだ。
つまり、街を走れたのは偶数ナンバーを持つ車だけだった。
政府による正式な命令であったため、これを無視して奇数ナンバーに乗っていた運転手は、22ユーロ(およそ3000円)の罰金を科された。
なぜこのような政府命令が?
こんな奇天烈な政府命令が出されたのは、パリにおける先週の大気汚染度が高かったためだ。
風が少ない晴れの日が続いたために、汚染物質が空気中に溜まってしまったのが原因とみられている。
もちろん中国のように酷かったわけではないが、近隣の国よりも高めであったため、政府が動いたのだ。
この政令のおかげで、その日の街中の渋滞は普段の170マイル(およそ270キロ)から60マイル(およそ95キロ)にまで縮まり、大気汚染度も一気に下がった。
およそ半分の車が規制されたのだから、当然の結果ともいえる、本当なら翌日の火曜日に偶数ナンバーの車が規制される予定だったが、その必要もなくなった為、奇数ナンバーの人が割りを食ったことになる。
緊急自動車などは対象外
自分の車で仕事に出勤できない人々は、知り合い等に相乗りをさせてもらわなければいけない等と、その日は少し苦労をしたようだ。
緊急車両や流通トラックなどは流石に止めるわけにはいかないので、規制の対象とはならなかったようである。
フランスでこんな事が起こる原因は、乗られている車の半分以上がディーゼル車だからだ。
ディーゼル車は、排出ガス中に多くの粒子状物質(PM)を含むため、黒煙となって出されてしまう。
これが大気汚染の大きな原因となっている。
日本で同じような問題が起こらないのは、ディーゼル車があまり使われないためだ。
こんな政令を出すフランスは、とても勇気があると関心してしまうが、日本の東京でやれば、多くの都民に大反対されるから、絶対実行できないだろう。
東京の渋滞を解消するために、一度やってみてもいい気はするが。