【注意】御嶽山だけじゃない!日本の活火山活動中の火山まとめ
2014/10/16 SNS拡散レベル 0 271 views
山頂付近で多数の登山者が心肺停止の状態で見つかった御嶽山(おんたけさん)の突然の噴火から数日が経ったが、依然としてその全貌は見えてこない。
日本国内には110の活火山があるが、これを機にみなさんも活火山がある場所に行かれる際には十分な注意を払ってお出かけいただきたいと思う。
今回は国内にある活火山で活動レベルが高い火山(噴火警報が出ている火山)をまとめてみたので参考にして頂きたい。
ちなみに御嶽山はランクBだったのだが、気象庁の「火山防災のために監視・観測体制の充実等の必要がある火山」には指定されていた。
活火山とは?国内にどのくらい存在するの?
まず活火山とはどのような火山の事を指すのだろうか?
気象庁、火山噴火予知連絡会の定義によると、概ね過去1万年以内に噴火した火山及び、現在活発な噴気活動のある火山の事を指し、この定義に当てはまる日本国内の活火山数は110だという。(2012年のデータ)
各ランク別火山数は以下の通りだ。
特に活動が高い活火山(ランクA)=13火山 火山活動が高い活火山(ランクB)=36火山 活動が低い活火山(ランクC)=38火山 対象外、データ無しの活火山(海底火山・北方領土等含)(ランクD)=23火山 |
ただし、このランクと危険性に直接は結び付かないとの事から、本記事では2014.09.29現在、気象庁より噴火警報が出ている火山の最近の火山活動についてまとめてみた。(新着発表順)
御嶽山(おんたけさん) Ontakesan(長野県・岐阜県)
噴火警戒レベル3(入山規制)
御嶽山(おんたけさん)は、長野県木曽郡木曽町・王滝村と岐阜県下呂市・高山市にまたがり、東日本火山帯の西端に位置する標高3,067 mの複合成層火山である。
【火山活動の状況及び予報警報事項】
昨日(27日)の噴火以降、山頂火口からの噴煙活動が活発な状態で、火山性微動が振幅は小さくなりつつも本日(28日)18時時点で継続しており、また、火山性地震が多い状態となっているなど、御嶽山の火山活動は高まった状態で推移しています。
このことから、今後も同程度の噴火が発生し、火砕流を伴う可能性があります。
火口から4キロメートル程度の範囲では大きな噴石の飛散や火砕流に警戒してください。
口永良部島(くちのえらぶじま) Kuchinoerabujima(鹿児島県)
噴火警戒レベル3(入山規制)
長径(西北西~東南東)12km、最大幅5kmのひょうたん形の島。
古い火山体である西部の番屋ヶ峰と現在まで活動を続けている島の中央部から東部を構成する新岳・古岳・野池山などの火山体からなる。
最近の10,000年間の噴火は古岳・新岳・鉢窪火山で発生している。
【火山活動の状況及び予報警報事項】
口永良部島で、3日12時24分に発生した噴火は、火山灰を分析した結果、マグマが直接関与していた可能性があることがわかりました。
今後、マグマが関与した噴火が発生した場合、火砕流が発生する可能性があります。
噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に加え、火砕流にも警戒してください。
桜島(さくらじま) Sakurajima(鹿児島県)
噴火警戒レベル3(入山規制)
桜島は姶良(あいら)カルデラ(南北17 km、東西23 km)の南縁部に生じた安山岩~デイサイトの成層火山で、北岳、中岳、南岳の3峰と 権現山、鍋山、引ノ平などの側火山からなり、人口が密集する鹿児島市の市街地に近接している。
有史以降の山頂噴火は南岳に限られるが、山腹や付近の海底からも噴火している。
【火山活動の状況及び予報警報事項】
昭和火口では、12日15時07分に爆発的噴火が発生し、大きな噴石が2合目(昭和火口から2km付近)まで達したことから、12日15時35分に火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)を切り替え、警戒範囲を 南岳山頂火口から2km及び昭和火口から2kmを超えた居住地域近くの範囲(昭和火口から概ね2.4km)に拡大しました。
その後、大きな噴石が2合目まで飛散する爆発的噴火の発生はなく、また、12日15時07分の爆発的噴火の発生以降も地震活動及び地殻変動に特段の変化は認められず、噴火活動がさらに活発化する兆候は今のところ認め られません。以上のことから、警戒範囲を南岳山頂火口から2km及び昭和火口から2kmを超えた居住地域近くの範囲(昭和火口から概ね2.4km)から、昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmに縮小します。
桜島では活発な噴火活動が続いており、引き続き火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生する恐れがありますので、それぞれの火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石及び火砕流に対する警戒 が必要です。
西之島[にしのしま] Nishinoshima(東京都)
入山危険
安山岩の火山島。基底の直径約30kmの大きな海底火山の頂部に位置する。島は長径(南西-北東)約650m、幅約200m、面積約77000㎡、標高25mで、 その北東側に数個の岩礁があった。
1973年5月に同島南端の東方約400mの海底で有史以降初めて噴火し、 9月に新島誕生。
新島は海中からのマグマ水蒸気爆発に始まり、海面上では半円形弧上に噴出口を移動させ、5個の火口から噴石・溶岩を噴出した。
2013年11月頃からの噴火に伴い、新島が出現した。
【火山活動の状況及び予報警報事項】
海上保安庁などによると、西之島では依然として活発な噴火活動が続いており、新たに形成された陸地にある火口で噴火活動が継続すると考えられます。
また、今後の火山活動の変化に伴い、西之島周辺の海底で噴火が発生する可能性も引き続き考えられます。
水深500メートル以浅の海底で噴火が発生した場合、影響が海上まで及ぶおそれがあります。
海上まで噴火による影響が及んだ場合、弾道を描いて飛散する大きな噴石や水面を高速で広がるベースサージ等の影響が概ね2キロメートルの範囲に及ぶおそれがあります 。
新たに形成された陸地、西之島旧島及びそれらの付近の海域(上記影響範囲を包含する、島の中心から概ね6キロメートルの範囲内)では引き続き噴火に警戒してください。
阿蘇山(あそさん) Asosan(熊本県)
噴火警戒レベル2(火口周辺規制)
東西17km、南北25kmのカルデラ内に主峰の高岳など玄武岩から流紋岩にわたる十数座の中央火口丘がほぼ東西方向に配列する。
カルデラは約27万年前から9万年前までの4回の大規模な火砕流の噴出に伴って形成され、カルデラの周囲には広大な火砕流台地が発達する。
中央火口丘群のうち、中岳が有史以降も噴火を繰り返している。
【火山活動の状況及び予報警報事項】
中岳第一火口では、本日(30日)09時13分頃に現地調査で噴火が発生している事を確認しました。
噴煙の高さは天候不良のため不明です。中岳第一火口の火山活動は高まっており、火口から概ね1kmの範囲に大きな噴石を飛散させる噴火が発生する可能性がありますので、火口周辺では 警戒してください。
草津白根山(くさつしらねさん) Kusatsu-Shiranesan(群馬県・長野県)
噴火警戒レベル2(火口周辺規制)
南東側に低くなる第三紀火山岩からなる基盤山地上に、非対称に成長した成層火山。
西端部の最高所付近に白根山・逢之峰・本白根山等の火砕丘群が南北に並び、それらから東・南方に、数㎞の範囲は安山岩溶岩流の斜面、さらに下方数㎞の範囲はデイサイトの火砕流台地である。
【火山活動の状況及び予報警報事項】
草津白根山では、3月上旬から湯釜付近及びその南側を震源とする火山性地震が増加し、地殻変動観測によると湯釜付近の膨張を示す変動が認められ ています。
湯釜火口内北東部や北壁及び水釜火口の北から北東側にあたる斜面での熱活動の活発な状態が継続しており、5月頃からは湯釜近傍地下の温度上昇を 示すと考えられる全磁力変化がみられています。
また東京工業大学火山流体研究センターからの連絡によると、北側噴気地帯のガス成分にも活動活発化を示す変化がみられます。
以上のように、草津白根山の火山活動は活発化しており、今後、小規模な噴火が発生する可能性があります。
湯釜火口から概ね1kmの範囲では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
霧島山(きりしまやま) (Kirishimayama)(宮崎県・鹿児島県)
噴火警戒レベル2(火口周辺規制)
霧島山は、宮崎・鹿児島県境に位置する加久藤(かくとう)カルデラの南縁部に生じた玄武岩・安山岩からなる小型の成層火山・火砕丘等であり、20を超える火山体が識別できる。
成層火山としては甑岳、新燃(しんもえ)岳、中岳、大幡山、御鉢、高千穂峰などがあり、火砕丘としては韓国岳、大浪池などがある。
新燃岳では2008年から2010年にかけ小規模な噴火が続き、2011年に本格的なマグマ噴火が発生した。
霧島山の南西側山腹には温泉・地熱地帯が存在し、かつてえびの高原の硫黄山では噴気活動が活発であった。
【火山活動の状況及び予報警報事項】
新燃岳では、GPS観測によると、新燃岳の北西地下深くのマグマだまりへの深部からのマグマの供給は停止し、新燃岳浅部の活動も低下し火山活動は落ち着いた状態が続いています。
しかし、火口内に溜まった溶岩は依然高温状態にあり、火口周辺に影響のある小規模な噴火が発生する可能性は残っていますので、火口から概ね1kmの範囲では弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。
三宅島(みやけじま) Miyakejima(東京都)
噴火警戒レベル2(火口周辺規制)
中央部に直径約3.5kmのカルデラがあり、その内側には2000年噴火により生じた直径1.6kmのカルデラがある。
山頂部の火口のほか、山腹に割れ目噴火による側火口が多く、海岸近くにはマグマ水蒸気爆発による爆裂火口(大路池(たいろいけ)など)が多数ある。
【火山活動の状況及び予報警報事項】
火山活動は、これまでと変わらずやや活発な状況が続き、多量の火山ガス放出および地震回数のやや多い状態が継続しています。
今後も、火口周辺では噴火等に対する警戒が必要です。
諏訪之瀬島(すわのせじま) Suwanosejima(鹿児島県)
噴火警戒レベル2(火口周辺規制)
安山岩の成層火山で、長径(北北東-南南東)8km、短径5kmの島の頂部には、径200m、400mの2火口が南西-北東に並列し、 ともに有史以降も噴火し、溶岩を流出。
ストロンボリ式~ブルカノ式噴火が特徴。1956年以降毎年噴火しており、現在も活動中。
【火山活動の状況及び予報警報事項】
長期にわたり噴火活動が続いており、現在、火山性地震および火山性微動はやや多い状態です。
今後も、御岳(おたけ)火口から半径約1キロメートルの範囲に噴石を飛散させる程度の小規模な噴火が発生すると予想されますので、これらの地域では噴火に対する警戒が必要です。
硫黄島(いおうとう) Ioto(東京都)
火口周辺危険
別名中硫黄島。北東-南西方向8.5km、幅4.5kmの島。島の中北部(元山)は台地状で標高115m。
南端に急傾斜の火砕丘摺鉢山(標高169m)があり、元山と摺鉢山とは未固結礫層の低い台地(千鳥ヶ原、標高70m以下)でつながる。
島は基底の直径40km、比高2000mの大型の海底火山の山頂部にあり、直径約10kmのカルデラを埋積した後カルデラ火山の山頂部である。
【火山活動の状況及び予報警報事項】
国土地理院及び防災科学技術研究所の観測によると、2006年8月上旬から始まった島全体が大きく隆起する地殻変動は現在も継続し、また、島内の地震活動もやや活発な状態が続いています。
過去に大きな隆起が見られていた期間に小規模な噴火が発生していることから、今後も同程度の噴火が発生する可能性があると予想されるため、従来からこのような小規模な噴火が見られていた領域では警戒が必要です。
噴火警戒レベルの説明
【レベル5(避難)】:危険な居住地域からの避難等が必要。
【レベル4(避難準備)】:警戒が必要な居住地域での避難の準備、災害時要援護者の避難等が必要。
【レベル3(入山規制)】:登山禁止や入山規制等危険な地域への立入規制等。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等。
【レベル2(火口周辺規制)】:火口周辺への立入規制等。
【レベル1(平常)】:特になし(状況に応じて火口内への立入規制等)。
(注:避難や規制の対象地域は、地域の状況や火山活動状況により異なる)
(補足:今回の火口周辺警報(火口周辺規制)は、従来の火山観測情報(火山活動は活発)に相当します)
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こわい((( ;゚Д゚)))