お盆に仏壇に供える砂糖菓子の名前や意味は何なのだろう?
2014/10/16 SNS拡散レベル 0 23,259 views
お盆のお供え物として、仏壇に置かれているピンクや白のハスの形をした砂糖菓子を一度は見たことはないだろうか?
または、ハスの形はしていないが、ピラミッドみたいに重ねてお供えしてあるものは、どうだろうか?
名前の由来には諸説ある
あの砂糖菓子、名前は落雁(らくがん)という。
コメなどから出来たデンプン質の粉に水飴や砂糖を混ぜ着色し、型に押して乾燥させて作るそうだ。
仏壇のお供えものではなく、お茶菓子として中に餡や小豆、栗などが入ったものなどもある。
落雁の名前の由来として、二説あるそうで、一つは、近江八景「竪田の落雁」(浮世絵)にちなんでつけられたという説。
もう一つは中国の菓子「軟落甘」の軟が無くなって付けられたという説がある。軟落甘とは、米粉と牛乳を混ぜたお菓子だそうだ。
ルーツはギリシャ、シルクロードを通り中国に伝わったらしい。
筆者は、落雁が好きで好んで食べるのだが、好きなのはお茶菓子として出される後者の方である。
落雁違いで落胆
昔、落雁が好きだと祖母に話したら、仏壇に飾ってあったハスの形をした落雁を渡された事があった。
大喜びで家に戻りかぶりついたが・・・思っていた味と違っていて、甘いことは甘いのだが、ほのかに湿っていて薬っぽい味なのである。
筆者の姉は、これがきっかけで落雁が嫌いになった。
祖母が持ってけ~持ってけ~と、いっぱいくれたのが解る気がした。
お盆の時期になると、店頭にハスの落雁が並ぶと、ふとこの話を思い出すのである。
おいしい落雁は高級品だった
筆者が好きな後者の落雁は、甘いのだが上品な甘さなのである。
口の中に入れると、スーッと溶けていく感じがたまらなく、お供え物の落雁とは全然違うものである。
この上品な甘さ・・日本で伝統的に生産されている高級砂糖「和三盆(わさんぼん)」の甘さである。
和三盆の名前の由来は、「お盆の上で砂糖を三度研ぐ」という日本で生まれた独自の製糖過程からきたものだそうだ。
ネットで価格を調べてみたが、1キロあたり2~3,000円だった。
確かに、高級砂糖だ!
今年のお盆、伝統ある高級砂糖をしようした落雁を食しながら、ご先祖様をお迎えするのはいかがだろうか?